チャイルドシートと自転車のヘルメット

2020年10月19日

みなさんこんにちは!静岡県富士市にある小児科、かわむらこどもクリニックです。

子どもの死亡原因は「不慮の事故」が最も多く、風呂場での溺水、ベランダからの転落など事故は日常生活の中で多発しています。
最近では交通事故による死亡は、ある程度予防可能であることがわかってきました。

今回はその中でもチャイルドシートと自転車のヘルメットについてお話します。

チャイルドシート

子どもは、大人と違って自分で自分の安全を確保することができません。

自動車に乗車する子どもを交通事故の被害から守るため、2000年4月1日から6歳未満の子どもにチャイルドシートの使用が義務付けられました。

法制化の前年1999年の着用率は15.1%、法制後使用率は上昇したものの2017年も全体で64.1%、5歳児では40.9%といまだ半数前後です。

チャイルドシートを使用していない人の死亡重傷率は使用している人の2.5倍であり、チャイルドシートの使用が交通事故の被害を軽減しています。

さらに、チャイルドシートを使用していても、装着方法が間違っていると死亡重傷率は正しく使っている人の4.1倍になります。

チャイルドシートの種類により、取り付け方法や向きなどが異なります。しっかり確認して正しく使用しましょう。

大きくなるとチャイルドシートを嫌がることもあると思いますが、子どもの安全のために必ず使用しましょう。

自転車に乗るときのヘルメット

2008年6月1日、道路交通法改正で13歳未満の子どもに「ヘルメット着用努力義務」が施行されました。

自転車事故の約6割は頭部のケガと言われています。
子どもは大人に比べて頭が重く転倒した時に頭部をケガしやすいので、頭部を守ってくれるヘルメットの使用が重要です。

例えば、子どもを前カゴに乗せて事故にあい子どもだけ放り出される、子どもを乗せたまま自転車を停め親がその場を離れた時に自転車が子どもごと転倒する、などの事故が起きることがあります。

ヘルメットは、子どもみずからが自転車を運転するときだけではなく、保護者が運転する自転車に子ども乗せる場合にも必ず使用しましょう。