日本小児科学会:子どもへのコロンワクチンについてQ&A

2021年8月20日

みなさんこんにちは!静岡県富士市にある小児科、かわむらこどもクリニックです。

日本小児科学会から
「新型コロナワクチン~子どもならびに子どもに接する成人への接種に対する考え方~」に関するQ&A
が出ましたので、紹介したいと思います。

【質問】うちの子ども(12歳以上)は健康ですが、ワクチンを受ける意義はあるのでしょうか。

【回答】 受ける意義はあると考えています。ただし、接種にあたってはメリットとデメリットを本人と養育者が十分に理解していることが大切であると考えています。

【新型コロナワクチンを接種するメリット】
①海外の小児(12~15歳)への接種経験からの情報では、新型コロナワクチン2回接種後、ワクチン接種群で新型コロナウイルス感染症を発症したのは0/1,119人に対し、プラセボ群(ワクチンを接種していない人)では18/1,110人が新型コロナウイルス感染症を発症したという報告があります。この報告から、新型コロナウイルス感染症に対する高い予防効果が期待できます。またワクチン接種後の抗体価は16~25歳にくらべ12~15歳の方が高かったという結果でした。
②自分自身が免疫を持つことが周囲の人を守ることにつながり、大勢の人がワクチンを受けることにより、流行を抑えることが出来ます。

【新型コロナワクチンを接種するデメリット】
①国内の医療従事者2万人の調査の結果をみると、接種した同日から翌日にかけて、8~9割の人に接種した腕の痛みや重み、5~6割の人に倦怠感や頭痛、2~3割の人に悪寒や筋肉痛、2割程度の人に38℃以上の発熱がみられると報告されています。しかし、いずれの症状もほとんどの場合は2~3日で軽快するようです。まれに、接種直後にアナフィラキシーという重度のアレルギー反応が起こることがあります。そのため、15~30分間、接種会場で様子を見る必要があります。
② まれですが、主に若年の男性においてワクチン接種数日以内に心筋炎が発生することが報告されています。発症した場合でも入院は必要になりますが、ほとんどは軽症であるとされています。

その他のQ&Aもありますので詳細は
http://www.jpeds.or.jp/modules/activity/index.php?content_id=379
をご覧ください。