はしかのワクチン、受けていますか?年長児は特に注意が必要です
2024年2月7日
みなさんこんにちは!静岡県富士市にある小児科、かわむらこどもクリニックです。
今回は、はしかのワクチンについてお話ししたいと思います。はしかは、高熱や発疹などの症状を引き起こす感染症で、重症化すると肺炎や脳炎などの合併症を起こすこともあります。はしかのワクチンは、1歳児と小学校入学前の2回接種が推奨されていますが、忘れていませんか?特に、年長児(年長さん)は、入学前に2回目の接種を完了しておく必要があります。
日本では、2006年度からはしかのワクチンの2回接種制度が始まりました。その結果、はしかの患者数は大幅に減少し、2015年には世界保健機関(WHO)からはしかの「排除状態(土着するウイルスによる感染が確認されない状態)」と認定されました。これは、日本の予防接種の効果を示すものです。
しかし、はしかはまだ世界的に流行しており、日本でも2018年に訪日客から感染が広がりました。また、世界保健機関(WHO)によると、分類する6つの全地域で麻疹患者の増加が観察され, 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の影響により, 2021年は麻しんワクチンの初回接種率が2008年以来最低となり, 4,000万人以上の子どもたちが接種を受けられず、このため, 世界中でより大きな麻疹流行のリスクが高まっています。
はしかなどの感染症は、予防接種を受ければほぼ確実に感染を防げるため「VPD(ワクチンで防げる病気)」と呼ばれます。予防接種は、自分自身の健康を守るだけでなく、周りの人にも感染を広げないというメリットがあります。多くの人が予防接種を受けることで「集団免疫」が形成され、感染の拡大を防ぐことができます。
2022年度、静岡県のはしかのワクチンの接種率は、1回目が96.0%、2回目が93.3%でした。全国的にも2回目の接種率が下がる傾向にありますが、どちらも95%以上が目標です。小学校入学前のお子さんは、3月末までに必ず2回目の接種を受けてください。当院では、はしかのワクチンの接種を随時受け付けていますので、ご予約はお早めにお願いします。
はしかのワクチンは、お子さんの健康を守るために大切なものです。忘れずに受けてくださいね。それでは、また次回のブログでお会いしましょう。かわむらこどもクリニックでした。