注射や採血の前にお子さんに伝えてください
2025年3月19日
みなさんこんにちは!静岡県富士市にある小児科、かわむらこどもクリニックです。
長期の休みを利用して、予防接種や学校健診での受診を予定されている方が増える時期ですね。
お子さんが注射や採血を受けることになったとき、どのように伝えていますか?
直前まで隠して驚かせるのは、実はおすすめできません。
注射や採血を隠すのはNG!お子さんの気持ちを大切にしましょう
お子さんにとって、「何をされるかわからない」という状況は大きな不安につながります。
「親に騙された」と感じてしまったり、何をされるのかわからないまま注射されて怒りや恐怖心を抱いてしまうこともあります。
一方で、「何をするのか知っている」ことで恐怖心は和らぎ、痛みも軽減されるといわれています。
また、「やられた」ではなく「できた!」という達成感を持つことができれば、前向きな体験へと変わるのです。
お子さんには、前もって注射があることを伝えてあげることが大切です。
伝えるタイミングの目安
・ 2~3歳 … 数時間前
・ 4~6歳 … 前日
・ 小学生以上 … 1週間前
脅し文句はNG!前向きな伝え方をしましょう
「言うことを聞かないと、お医者さんに注射してもらうよ!」
このような言葉を使ってしまうと、医療や注射に対する恐怖心が生まれてしまいます。
前向きな伝え方の例
・ インフルエンザの予防接種
「悪い風邪から守ってくれるんだよ」
・ ほかの予防接種
「悪い病気がうつらないように守ってくれるお薬を入れるんだよ」
・ 採血(血液検査)
「血を少しとる検査だよ。血を調べると体のことがいろいろわかるんだよ」
・ 自覚症状がある場合(例:頭痛)
「どうして頭が痛くなるのか調べるんだよ」
お子さんの気持ちを受け止め、体験を共有しましょう
たとえ注射が怖くても、お子さんの気持ちを否定せず、受け止めることが大切です。
「怖かったね。でも頑張ったね!」
「ちょっと痛かったけど、これで病気から守れるね!」
このように、共感しながらポジティブな言葉をかけてあげることで、お子さんの不安は和らぎます。
注射や採血は、お子さんの健康を守るためにとても大切なものです。
クリニックでは、できるだけお子さんがリラックスできるよう配慮しながら対応していますので、安心してご来院くださいね!
まとめ
・ 注射や採血を隠さず、適切なタイミングで伝える
・ 脅すのではなく、前向きな言葉で説明する
・ お子さんの気持ちを受け止め、一緒に乗り越える
お子さんにとって、医療機関での経験が少しでも前向きなものになるよう、ご家庭でも工夫をしてみてくださいね!