日本脳炎ワクチンは生後6か月から定期接種可能です!
2025年4月30日
みなさんこんにちは!静岡県富士市にある小児科、かわむらこどもクリニックです。
お子さんの健康を守るために、予防接種はとても大切です。その中でも、日本脳炎ワクチンは感染を防ぐために重要なワクチンの一つです。
今回は、日本脳炎ワクチンの接種スケジュールやその重要性について詳しくご説明します!
日本脳炎とは?
日本脳炎は、日本脳炎ウイルスによって引き起こされる感染症です。主に蚊(コガタアカイエカ)を媒介として感染します。
日本脳炎の主な特徴
・発熱・頭痛・嘔吐などの症状が現れる
・重症化すると脳炎を引き起こし、死亡率が高い
・後遺症として知的障害や運動障害が残ることがある
・日本国内でも、毎年数名の発症報告がある(静岡県では2023年と2024年に1例ずつ確認されました)
日本脳炎ウイルスを持つ蚊は全国的に生息しているため、どこでも感染のリスクがあります。特に、夏から秋にかけて感染の可能性が高まります。
このため、日本脳炎ワクチンの接種はとても重要です!
日本脳炎ワクチンの接種スケジュール
日本脳炎ワクチンは生後6か月から接種可能です。
| 接種時期 | 接種回数 | 備考 |
| 1期初回 生後6か月~ | 2回 | 1週間から4週間の間隔で接種 |
| 1期追加 | 1回 | 初回接種から1年後 |
| 2期(9歳) | 1回 | 13歳になるまでに接種 |
日本脳炎ワクチンの接種スケジュールの注意事項
・1期接種は定期接種の対象年齢(生後6か月~7歳5か月)であれば、公費で無料接種が可能です!
・2期は定期接種では9歳以上13歳未満が対象となります。3歳未満で接種開始した場合でも同様のタイミングで接種となります。
・平成7年4月2日生まれから平成19年4月1日生まれの人で、第1期、第2期の接種が終わっていない人は特例対象者として、定期接種の対象となり、20歳未満まで接種できます。
・日本脳炎の問診票がない人は、フィランセ健康政策課で配布しています。母子健康手帳を必ず持参してください。
日本脳炎ワクチンを接種するメリット
① 重症化を防ぐ
日本脳炎にかかると死亡率が高く、重篤な後遺症が残る可能性があります。ワクチン接種によって、発症や重症化を防ぐことができます。
② 集団免疫の形成
ワクチン接種が進むことで、ウイルスの拡散を防ぎ、地域全体の感染リスクを減らすことができます。
③ 流行地域への渡航対策
日本脳炎は日本だけでなく、東アジア・東南アジアの国々でも流行しています。旅行や帰省などで海外に行く予定がある場合は、事前にワクチン接種を検討しましょう。
日本脳炎ワクチンの接種時の注意点
接種できない場合もある?
-発熱時や体調がすぐれない場合は、医師と相談の上、接種を延期しましょう。
-過去のワクチン接種で強いアレルギー反応があった方は、接種前に医師に相談してください。
まとめ
・日本脳炎は蚊を媒介する感染症で、重症化すると命に関わることも
・ワクチン接種によって発症や重症化を予防できる
・通常は3歳からだが、生後6か月からも定期接種として接種可能
・海外渡航予定がある場合は、早めの接種を検討しましょう!
当院では、生後6か月から日本脳炎ワクチンの定期接種を行っています。お子さんの健康を守るため、ぜひ予防接種をご検討ください!