妊娠中のRSワクチン「アブリスボ」とは?当院で接種できます

2026年7月1日

みなさんこんにちは。静岡県富士市にある小児科、かわむらこどもクリニックです。

RSウイルスは、赤ちゃんにとって注意が必要な感染症です。とてもありふれたウイルスで、2歳までにほとんどの子どもが一度はかかるとされています。大人では鼻かぜのように軽くすむことも多いのですが、生まれて間もない赤ちゃんでは話が変わります。特に生後6か月ごろまでの赤ちゃんでは、ぜいぜいしたり、呼吸が苦しそうになったり、ミルクが飲めなくなったりして、入院が必要になることがあります。

RSウイルスには、かかってしまったあとに病気そのものを止める特別な治療薬はありません。そのため、重くならないように前もって守ることがとても大切です。そこで使われるのが、妊娠中にお母さんが受けるRSワクチン「アブリスボ」です。

「どうして赤ちゃんではなく、お母さんに打つのですか」と聞かれることがあります。これは、お母さんがワクチンを受けることで作られた守る力(抗体)が、胎盤を通して赤ちゃんに渡るためです。赤ちゃんは生まれたその時からRSウイルスに触れる可能性があります。生まれる前に準備しておくことで、月齢の小さい時期の重症化を減らせることが、このワクチンの大きな意味です。

大きな臨床試験では、RSウイルスによる重い肺や気管支の病気を、生後3か月ごろまで大きく減らし、生後6か月ごろまでの重症化も抑えることが示されています。安全性についても確認されており、主な副反応は接種した部位の痛みや腫れなどです。多くは数日でおさまります。

接種の時期は、妊娠28週0日から36週6日までです。1回の注射で完了します。効果が十分に出るまで少し時間がかかるため、出産予定日が近づいてからではなく、余裕をもって相談することが大切です。2026年4月からは定期接種となり、対象の方は自己負担なく受けられるようになりました。

まとめ

RSウイルスはよくある感染症ですが、赤ちゃん、特に月齢の小さい時期には重くなりやすい病気です。アブリスボは、妊娠中のお母さんが受けることで、生まれてくる赤ちゃんを早い時期から守るためのワクチンです。対象の時期に入ったら、出産予定日を見ながら早めに検討するのがおすすめです。

当院では、アブリスボの接種が可能です。ネット予約にも対応しておりますので、ご希望の方はご都合のよいタイミングでご予約ください。接種の時期や受けたほうがよいか迷う場合も、お気軽にご相談ください。