原因不明の小児の肝炎について

2022年5月12日

みなさんこんにちは!静岡県富士市にある小児科、かわむらこどもクリニックです。

UK Health Security Agency(イギリス保健安全保障庁)から原因不明の小児の急性肝炎について一般向けの情報が出ていますのでお知らせします。
2022年5月9日時点での情報です。

肝炎は10歳以下、ほとんどの症例は3歳から5歳。
多くはもともとは健康。

症状としては
・白目や肌が黄色くなる
・暗い色の尿
・灰色の便
・肌のかゆみ
・筋肉痛や関節痛
・発熱
・気分不良
・倦怠感(カラダがダルい)
・食欲低下
・腹痛

一般的な肝炎を起こすウイルス(肝炎ウイルスAからE型)は検出されず、原因は調査中。
薬や毒素を含む急性肝炎の他の考えられる原因も調査されているが、これまでのところ関連性は見つからず。
COVID-19ワクチン接種との関連はなし(年齢的に大半が未接種)。

ウイルス感染から肝炎に至ることはとても稀と考えられ、ちょっとした風邪症状や嘔吐、下痢などの症状から肝炎を来す可能性はとても低いと考えられる。

予防としては手洗いや咳エチケットが大事だろう。

他の肝炎患者と関わりがある症例はとても少なく、例え家族や友人に肝炎患者が出ても自分も肝炎になるリスクは低いだろう。

以上ですが、もし上に書いた症状が出た場合はご相談いただければと思います。